「自分にお金を使うと罪悪感がある」生徒さんが、過去の自分を許せるまで|昔の学びに使ったお金を「失敗だった」と責め続けていた事例

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「自分にお金を使うと罪悪感がある」生徒さんが、過去の自分を許せるまで|昔の学びに使ったお金を「失敗だった」と責め続けていた事例

こんにちは。
ヨガコーチングの阿部海渡です。

「自分のためにお金を使うのが、どうしても怖いんです」

生徒さんから、
こんな言葉を聞いたことはないでしょうか。

そして、
あなた自身も
資格や学びに使ってきたお金を
「回収できていない」と
どこかで責めていないでしょうか。

最初に、
結論を書きます。

自分にお金を使えない罪悪感の正体は、お金そのものではなく、過去にお金を使った自分を責め続けていることにあります。

ヨガ講師がしてあげるべきことは、そのお金を使ったときの「理想の未来」を一緒に思い出して、「その時のあなたは最善を尽くしていた」と、過去の自分を許してもらうことです。

今日は、
私のクライアントで
ヨガ講師のHさんが、
「昔の学びにたくさんお金を使ってしまった」と
自分を責め続けていた生徒さんに
関わった事例をお話しします。

Hさんが伝えたのは、
こんな言葉でした。

「そのお金を使ったことを
自分に許してあげていいと思うんです」

なお、
この記事でご紹介する事例は、
実際のセッションをもとにしています。

ご本人が特定されないように、
お名前や年齢、細かな状況、
サポートした講師の立場などは変えて
書いています。

「まだやっぱり、お金のことでブレーキがかかっているんです」

「まだやっぱり、お金のことでブレーキがかかっているんです」

Hさんの生徒さんは、
ご自分で教室を開いている女性です。

レッスンを重ねるなかで、
「自分の本質を
もっと思い出していきたい」と
話してくれていました。

ところが、
この先も続けるかどうかを
話していたときのことです。

生徒さんは、
自分から
こう打ち明けてくれました。

「今、本当に正直なことをお話しすると、
まだやっぱり、
お金のことでブレーキがかかっているんです」

理由も、
話してくれました。

数年前、
スピリチュアルな学びに
深く入っていった時期があった。

そこで、
たくさんのお金を
使ってしまった。

「それ以来、
自分にお金を使うことに
罪悪感がくっついているんです」

そのお金を使ったとき、何が起きていたのか

そのお金を使ったとき、何が起きていたのか

Hさんは、
「大丈夫ですよ」と
励ます前に、
まず話を聞くことにしました。

Hさん:
「そのお金を払ったあと、
何か困ったことはありましたか」

生徒さん:
「知り合いの方のところで、
お話はすごく良かったんです。

でも、
会えば会うほど、
自分のエネルギーを
吸い取られていくような感じがして。

途中から、
何か違うな、と」

Hさん:
「それは、しんどかったですね。

そもそも、
どうしてそこに
通うことにしたんですか」

生徒さん:
「主人の家のことで、
いろいろあって。

そこから
抜け出したいと思っていたんです」

Hさん:
「そうだったんですね」

生徒さん:
「それで、
勧められた品物が
すごくパワフルに感じて、
欲しくなって。

それと一緒に、
私も続けていこう、と」

Hさん:
「その品物は、
今もお持ちなんですか」

生徒さん:
「いいえ。

やっぱり違うと思って、
手放すことにしました。

主人にも相談したら、
『えっ、手放しちゃうの?』って
驚かれて。

主人は、
金額のことで
言っていたんですけど」

そして、
生徒さんは
こう付け加えました。

「だから、
引っかかっているんです。

自分では、
判断できなかったんだな、って」

生徒さんは、自分の言葉で答えを話していた

生徒さんは、自分の言葉で答えを話していた

生徒さん本人は、
「自分の判断の失敗」の話を
しているつもりでした。

でも、
Hさんの耳に残ったのは、
別の言葉でした。

通い始めた理由を聞くと、
「主人の家のことで」。

品物を手放すときにも、
「主人にも相談して」。

驚かれたのも、
「主人に」。

お金の話をしているのに、
話のまんなかには
いつも
旦那さんがいたのです。

お客様は、
答えを
自分の言葉で
ちゃんと話しています。

ただ、
自分が何を言っているかに、
本人は気づいていない
ことが
ほとんどです。

講師がすることは、
新しい答えを
外から持ってくることではありません。

本人の口から
ぽろっと出た言葉を
拾って、
並べて、
そっと差し出すことです。

Hさんが見立てたこと:「その時の理想の未来は、旦那さんを救うことだったのでは」

Hさんが見立てたこと:「その時の理想の未来は、旦那さんを救うことだったのでは」

拾った言葉を並べて、
Hさんは
こう確かめました。

Hさん:
「今のお話、
『主人の家のことで』
『主人にも相談して』と、
何度も旦那さんが出てきましたね」

生徒さん:
「……そうですね」

Hさん:
「私の想像なので、
合っているかどうか
教えてほしいんですけど。

その頃は、
旦那さんを救いたい、
という思いが
あったんじゃないですか」

生徒さん:
「簡単に言うと、
そんな感じです。

ちょうど主人も
体調を崩していた時期で。
つながっていますね」

ここで大事なのは、
Hさんが
「あなたは旦那さんを救いたかったんですね」と
決めつけていないことです。

本人の言葉を並べて見せて、
「合っているかどうか教えてほしい」と
本人に確かめてもらっています。

だから、
生徒さんは
自分で
「つながっていますね」と
認めることができました。

Hさんは、
こう続けました。

「優しい方ですよね。

人が苦しんでいると、
すごく感じてしまう。

苦しみの原因はこれだと思ったら、
絶対に取り除いてあげたいと
思いますよね」

「でも、
人を救おうとしても、
実は無理なんです。

まず自分が
自分を救う必要がある。

その時の経験は、
そこへ連れてきてくれたんじゃないでしょうか」

「その理想の未来は、叶ったんじゃないですか」

「その理想の未来は、叶ったんじゃないですか」

ここからが、
Hさんの関わりの
いちばん大事なところです。

Hさんは、
こう伝えました。

「その時の理想の未来は、
旦那さんを救うことでしたよね。

そのために、
すがる思いで
お金を出した」

「だとしたら、
その理想の未来は、
ある意味で
叶ったんじゃないですか」

その経験があったから、
「人を救おうとしても無理で、
まず自分を救う必要がある」と
気づけた。

そして今、
旦那さんは
前よりだいぶ
いい状態になっている。

「予想していた方法では
なかったかもしれません。

でも、
そのお金は
回り回って、
お二人のために
なっていたと思うんです」

「だから、
そのお金を使ったことを
自分に許してあげていいと
思うんです」

「あの時の私、何やってんねん、がまだ残っている」

「あの時の私、何やってんねん、がまだ残っている」

生徒さんは、
こう答えました。

「その言葉で、
なんだか、
すごくしっくりきました」

ただ、
こうも話してくれました。

「でも、
まだちょっと
許せていない部分もあるんです。

あの時の私、
何やってんねん、
っていうのが」

Hさんは、
ここで急ぎませんでした。

「気持ちのいいことでは
なかったと思います。

自分のことが嫌になったことも、
たくさんあったと思います」

「でも、
その時のあなたは、
その時の最善のあなたです。

苦しんでいる人を助けたいって、
人がいちばん頑張るところですよね。

だから、
『その時は最高にやったんだ』と
言ってあげてください」

「自分を許せなかったから、人のことも許せなかった」

「自分を許せなかったから、人のことも許せなかった」

少し間があって、
生徒さんは
こう話しました。

「自分に許せないことが、
今までいっぱいだったんです。

自分が許せないから、
人のことも許せなくて、
すごくイライラしていました」

お金の話から始まったのに、
出てきたのは
自分を責める癖そのものでした。

そして、
もう1つ、
自分から打ち明けてくれたことがあります。

生徒さんは以前、
手づくりの小物を作って、
イベントに出していました。

「自分が作ったものに、
この値段をつけていいのかな、と思って。
結局、
材料費だけで出していました」

自分にお金を使うことへの罪悪感と、
お金を受け取ることへの罪悪感。

この2つは、
同じところから
出てきていました。

その日のうちに、
生徒さんは
自分のために
時間とお金を使うと決めて、
次の一歩を踏み出しています。

払う器と受け取る器は、つながっている

払う器と受け取る器は、つながっている

ここで、
私がいつも
クライアントにお伝えしている
考え方を書きます。

お金には、
器があります。

払う器と、
受け取る器です。

過去にお金を使ったことを
「失敗だった」と
責め続けていると、
払う器が
小さくなっていきます。

そして、
払う器と受け取る器は
表と裏の関係なので、
受け取る器も
一緒に小さくなっていきます。

この生徒さんが、
自分の作品に
材料費だけの値段しか
つけられなかったのは、
そのためです。

過去の自分を許すことが、
お金を受け取れる自分になる
最初の一歩
なのです。

Hさんが抱えていた悩み:「月謝を上げるのが、申し訳ない」

Hさんが抱えていた悩み:「月謝を上げるのが、申し訳ない」

じつは、
Hさん自身も
同じところで
止まっていた時期がありました。

Hさんは、
10年以上
ご自宅で教室を続けてきました。

でも、
月謝は
始めたときから
一度も上げていませんでした。

私とのセッションで、
こう話していました。

「生徒さんから、
『値上がりしないの、ありがたいよね』と
言っていただくんです。

上げるタイミングも分からないし、
なんだか、
申し訳ないなと思ってしまって」

私がHさんに伝えたこと:「その言葉は、裏を返すと」

私がHさんに伝えたこと:「その言葉は、裏を返すと」

私は、
こうお伝えしました。

「ちょっと厳しい言葉になりますけど、
『値上がりしなくて嬉しい』は、
裏を返すと
『安いから来ている』
ということでもあります」

それが
悪いわけではありません。

今の教室を
これからも続けていくのは、
まったく問題ありません。

ただ、
そこだけを
相手にしていると、
Hさんが
豊かになっていく未来には
行きにくいのです。

そして、
もう1つお伝えしました。

ヨガ講師は、
生徒さんには
「自由になってほしい」
「解放されてほしい」と
願っているのに、
自分のことは
働きづめのままでいい、と
思っていることが多いのです。

この矛盾を
多くのヨガ講師が
抱えています。

生徒さんの罪悪感と、講師の「申し訳ない」は同じ形をしている

生徒さんの罪悪感と、講師の「申し訳ない」は同じ形をしている

生徒さんの
「自分にお金を使うと罪悪感がある」と、
Hさんの
「月謝を上げるのが申し訳ない」。

この2つは、
同じ形をしています。

どちらも、
お金を通して
自分を小さく扱っているのです。

自分の中にも
同じ「申し訳ない」があったと知っている講師は、
生徒さんの罪悪感を
責めることなく、
そっとほどいていけます。

「その時のあなたは、
最善を尽くしていました」

その言葉は、
生徒さんに向けたものでもあり、
資格や学びに
たくさんのお金を使ってきた
講師自身に向けたものでもあります。

この事例から学べる、明日から実践できる考え方

この事例から学べる、明日から実践できる考え方

1. 「お金が怖い」の奥にある、過去の出来事を聞く

Hさんは、
「大丈夫ですよ」と
励ます前に、
「払ったあと、何で困りましたか」と
聞いています。

罪悪感は、
今のお金ではなく、
過去の出来事に
くっついていることが多いからです。

2. 本人の言葉に何度も出てくる言葉を拾い、「理想の未来」を一緒に見つける

人がお金を使うときには、
必ず
手に入れたい未来があります。

その答えは、
たいてい
本人がもう口にしています。

この生徒さんは、
お金の話をしながら
何度も
「主人」と言っていました。

Hさんは、
その言葉を並べて見せて、
「合っているかどうか教えてほしい」と
確かめました。

答えは、
「旦那さんを救うこと」でした。

その未来を思い出すと、
「失敗だった」と思っていた出来事の
見え方が変わります。

3. 「予想していた方法ではなかったけれど、叶っていた」と返す

思っていた形では
なかったかもしれない。

でも、
その経験が
今につながっている。

そう見えたとき、
過去のお金は
「無駄だったもの」から
「必要だったもの」に変わります。

4. 「その時の自分は最善だった」と言ってもらう

最後に残る
「あの時の私、何やってんねん」には、
「その時は最高にやったんだ」と
本人の口から
言ってもらいましょう。

自分を許せると、
人のことも
許せるようになっていきます。

「お金が怖い」生徒さんに、「その時のあなたは最善だった」と言える講師になる

「お金が怖い」生徒さんに、「その時のあなたは最善だった」と言える講師になる

グループレッスンでは、
生徒さんのお金の話まで
聞く時間は、
なかなかありません。

でも、
パーソナルで
その方の話を
最後まで聞いていると、
体や心の悩みの奥から、
お金の話が
ふっと出てくる瞬間があります。

そのときに、
「お金の話はちょっと」と
引いてしまうのではなく、
過去の自分を許すところまで
一緒にいてあげられる講師になれたら、
生徒さんは
自分のために
時間とお金を使えるようになります。

そしてそれは、
資格や学びに
たくさんのお金を使ってきた
あなた自身にも
当てはまります。

学びに投資してきたのに
なぜ稼げないのか、が
気になっている方は、
こちらも読んでみてください。

→ 安いYACEPにいくら投資してもヨガインストラクターが稼げない理由

レッスンの価格を
どう上げていけばいいのかは、
こちらに書いています。

→ ヨガインストラクターがレッスン価格を上げる方法

最初の一歩を
3つ書きます。

ぜひ、
実践してみてくださいね。

1. 生徒さんの「お金が怖い」をそのまま流さない

次に
「お金がちょっと」という言葉が出たら、
「何かあったんですか」と
1つだけ聞いてみてください。

2. 何度も出てくる言葉をメモして、「そのとき、何を手に入れたかったですか」と聞いてみる

過去にお金を使った話が出てきたら、
話の中で何度も出てくる人や言葉を
メモしておいてください。

それを並べて見せてから、
その時の理想の未来を
一緒に思い出してもらいましょう。

3. ご自分の「回収できていない学び」を1つ書き出す

資格、講座、本、合宿。

「あのお金は失敗だった」と
思っているものを1つ書いて、
そのとき手に入れたかった未来と、
今それがどうなっているかを
並べてみてください。

よくある質問

生徒さんのお金の話に踏み込むのは、失礼になりませんか。

こちらから聞き出すのではなく、生徒さんが自分から話してくれたときに、最後まで聞くということです。この生徒さんも、自分から「まだお金のことでブレーキがかかっている」と打ち明けてくれました。その一言を「お金の話はちょっと」と流さずに受け止めることが、パーソナルで生徒さんの深い悩みに寄り添うということです。

過去の出費が、本当に失敗だった場合はどうすればいいですか。

「失敗かどうか」を決めるのではなく、「その時に何を手に入れたかったか」と「その経験のあとに何が起きたか」を並べてみてください。この生徒さんも、品物そのものは手放しています。それでも、その経験があったから「まず自分を救う必要がある」と気づけました。出来事の見え方が変わると、責める気持ちは自然とほどけていきます。

一度許せたと思っても、また自分を責めてしまいませんか。

責める気持ちが戻ってくることはあります。この生徒さんも、「しっくりきた」と言ったあとに「まだ許せていない部分もある」と話していました。そのたびに「その時の自分は最善だった」と言ってあげればいいんです。許せる回数が増えていくと、人に対するイライラも減っていきます。

講師の私自身が、月謝を上げることに罪悪感があります。

Hさんも同じところで止まっていました。その「申し訳ない」は、生徒さんの「自分にお金を使うのが怖い」と同じ形をしています。まずは、ご自分が学びに使ってきたお金を「その時の最善だった」と許してあげてください。払う器が戻ってくると、受け取る器も一緒に戻ってきます。

まとめ

まとめ

「自分のためにお金を使うのが怖い」

そう話した生徒さんを
止めていたのは、
今のお金の事情ではありませんでした。

昔の学びにお金を使った自分を
「失敗だった」と責め続けていたこと
でした。

Hさんは、
そのお金を使ったときの
「旦那さんを救いたい」という
理想の未来を一緒に思い出して、
「その理想は、ある意味で叶っていた」と
伝えました。

そして、
「その時のあなたは、最善を尽くしていた」と
過去の自分を許してもらいました。

生徒さんは、
「自分を許せなかったから、
人のことも許せなかった」と気づき、
その日のうちに
自分のために時間とお金を使うと
決めました。

そしてHさん自身も、
「月謝を上げるのが申し訳ない」という
同じ形の罪悪感を抱えていた時期がありました。

最後までお読みくださり、
ありがとうございました。

ここまで読んでくださったあなたは、
お金のことで止まっている生徒さんにも
最後まで寄り添える講師になりたい方だと思います。

この記事の結論を
もう一度だけ書きます。

自分にお金を使えない罪悪感の正体は、
お金そのものではなく、
過去にお金を使った自分を
責め続けていることにあります。

ヨガ講師がしてあげるべきことは、
そのお金を使ったときの
「理想の未来」を一緒に思い出して、
「その時のあなたは最善を尽くしていた」と、
過去の自分を許してもらうことです。

その関わりが、
生徒さんを
自分のために
時間とお金を使える毎日へ
連れて行きます。

ただ、
ここまで読むと、
こんな疑問が浮かぶかもしれません。

「生徒さんの深い悩みは、
どんな順番で聞いていけばいいのだろう」

「パーソナルで、
体の悩みから心の話へ、
どうつなげればいいのだろう」

そこが知りたい方のために、
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この記事を書いた人

株式会社ヨガコーチング 代表取締役・ヨガ講師。生徒の人生を変えるパーソナルヨガ講師育成の専門家。ヨガの収入が月1万円だった3年半を経て、週休4日・年商1000万円に。パーソナルヨガでお客様に心から喜ばれる考え方と、ヨガを本業にする道をお伝えしています。

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