旦那さんが休みの日は習い事に行かないと決めていた生徒さんが、レッスンに来られるようになるまで|「なんで参加しないんですか」の一言

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旦那さんが休みの日は習い事に行かないと決めていた生徒さんが、レッスンに来られるようになるまで|「なんで参加しないんですか」の一言

こんにちは。
ヨガコーチングの阿部海渡です。

今日は、
私のクライアントで
ヨガ講師のEさんが、
ある生徒さんの小さな我慢に気づいて、
一言の質問でそれをほどいた事例を
お話しします。

あなたのクラスにも、
来たり来なかったりする生徒さんは
いらっしゃると思います。

「お忙しいのかな」

「ご家族の予定があるのかな」

そう思って、
そのままにしていないでしょうか。

最初に、
結論を書きます。

生徒さんがレッスンに来なかった理由は、予定ではありませんでした。

「旦那さんが休みの日は、自分のやりたいことはしない」という、本人も気づいていない決めごとでした。

始まりは、
Eさんからの
この相談でした。

「日曜日のレッスンに、来てもらえなかったんです」

私は、
「なぜ日曜日に休むのか、聞きましたか?」と
質問しました。

Eさんは、
まだ聞いていませんでした。

そこで、
「聞いてあげてください。
ご本人が自分でブレーキを踏んでいるだけかもしれないので」と
お伝えしました。

Eさんが聞いてみると、
理由は特にありませんでした。

ブレーキの正体が分かって、
それを外したところで、
生徒さんは
「じゃあ、参加できるようにしてみます」と言って、
予定のない日曜日は
レッスンに参加するようになりました。

一方で、
同じように声をかけても
なかなか動けない生徒さんもいます。

その生徒さんのことで悩んでいたEさんに、
私がどんな話をしたのかも
後半に書きます。

なお、
この記事でご紹介する事例は、
実際のセッションをもとにしています。

ご本人が特定されないように、
お名前や年齢、細かな状況は変えて
書いています。

日曜日のレッスンにだけ、来ない生徒さん

日曜日のレッスンにだけ、来ない生徒さん

Eさんは、
パーソナルとグループの両方で
生徒さんを見ているヨガ講師です。

グループのレッスンは、
日曜日の午前中。

月に2回、
1時間だけ。

オンラインなので、
始まる5分前まで
家のことをしていても
参加できます。

そのレッスンに、
最初は参加していなかった
生徒さんがいました。

平日は
ご自分の時間がある
主婦の方です。

日曜日は毎週、
レッスンの時間が空いているはずなのに、
参加していない。

Eさんは、
私とのセッションで
こう相談してくれました。

「日曜日のレッスンに、
来てもらえなかったんです」

私は、
ひとつだけ質問しました。

「なぜ日曜日に休むのか、
聞きましたか?」

Eさんの答えは、
「いえ、聞いてないです」でした。

私は、
こうお伝えしました。

「聞いてあげてください。
もしかしたら、
ご本人が自分でブレーキを踏んでいるだけ
かもしれないので」

「なんで参加しないんですか」と聞いてみた

「なんで参加しないんですか」と聞いてみた

そこで、
Eさんは
その生徒さんに
聞いてみました。

「日曜日のグループレッスン、
なんで参加しないんですか」

責めるような聞き方では
ありません。

Eさんは、
こう続けています。

「もし理由があるなら、
全然それでいいんですよ。
日曜日は、毎週なにか予定があるんですか」

ここが大事なところです。

「来てくださいね」と
お願いしたのでは
ありません。

「来ない理由」を
責めたのでもありません。

ただ、
理由を聞いた。

それだけです。

「予定があるわけじゃないんです」

「予定があるわけじゃないんです」

生徒さんは、
こう話してくれました。

「別に、
予定があるわけじゃないんです。
日曜日は主人も休みで家にいるので、
行かなくてもいいかなと思っていて」

予定は、
なかったのです。

旦那さんに
止められていたわけでもありません。

お話を伺っていくと、
生徒さんの中に
こんな決めごとがあることが
見えてきました。

「習い事や自分のやりたいことは、
旦那さんがいないときにする」

旦那さんは、
土日がお休み。

平日は、
生徒さんひとりの時間。

だから、
自分のやりたいことは
平日にやる。

土日は、
旦那さんに合わせる。

誰かにそう言われたわけでは
ありません。

いつの間にか、
自分でそう決めていたのです。

そして、
それが「決めごと」だということにも
気づいていませんでした。

日曜日にブレーキを踏んでいたのは、
旦那さんではなく、
ご本人だったのです。

「1時間だけ、時間をちょうだい」と言っていい

「1時間だけ、時間をちょうだい」と言っていい

ブレーキの正体が分かったところで、
Eさんは
それを外しにいきました。

まず、
なぜグループで練習するとよいのかを
お話ししました。

生徒さんも、
「そうですよね」と
練習の大切さを感じてくれました。

そのうえで、
Eさんは
こう伝えています。

「月に2回、
午前中の1時間だけです。
終わったら、そのあと
お出かけもできますよ」

「旦那さんに
『ごめんね、1時間だけ時間をちょうだい』と言って、
やってみてください」

そして、
もう一つ。

「あなたが練習して健康になることは、
旦那さんにとっても
いいことです。
旦那さんは、きっとダメとは言わないと思いますよ」

「やらないほうがいいと思っているのは、
あなたが気をつかっているだけかもしれません」

生徒さんは、
「そうですよね」と言って、
こう答えました。

「じゃあ、
参加できるようにしてみます」

予定のない日曜日は、参加するようになった

予定のない日曜日は、参加するようになった

その日から、
生徒さんは
日曜日のレッスンに
参加するようになりました。

旦那さんと
お出かけの予定がある日は、
お休みします。

でも、
予定がなくて
参加できる日は、
ちゃんと参加する。

「参加できるなら、ちゃんとやろう」

そう思えるように
変わったのです。

Eさんは、
このときのことを
こう振り返っていました。

「あとから考えると、
本当に些細なことなんです。
でも、そのときの本人は
それが正しいと思っている。
そんな些細なことで、
健康になれる可能性が狭まっていたと思うと、
もったいないですよね」

「それに気づくのは、
やっぱり自分ひとりでは無理なんだと
思いました」

ご本人には、
当たり前すぎて見えない。

だから、
外から聞いてくれる人が
必要なのです。

これは、
講師も同じです。

Eさんも、
私に聞かれるまでは、
生徒さんに理由を聞いていませんでした。

「聞きましたか?」の一言があって、
Eさんの一言につながったのです。

Eさんが抱えていた悩み:「すぐに手放せる方と、ぎゅっと固まる方がいる」

Eさんが抱えていた悩み:「すぐに手放せる方と、ぎゅっと固まる方がいる」

この話には、
続きがあります。

Eさんには、
もう一人、
気になっている生徒さんがいました。

その方も、
「習い事はこうあるべき」という
強い決めごとが
ありました。

Eさんが
「どうしてそう思うんですか」と聞くと、
「分からない。
ずっとそういうものだと思ってきた」
という答えでした。

Eさんは、
それ以上は
聞きませんでした。

あまり深いところに触れると、
嫌がられてしまうと思ったからです。

Eさんは、
私にこう話してくれました。

「日曜日の生徒さんは、
すぐにポンと手放せたんです。
でも、この方は
なかなかそうはいかなくて、
ぎゅっと固まってしまう。
深く聞けなかったのは、
私の反省点でもあって」

声のかけ方が
悪かったのかもしれない。

もっと上手に聞けていれば、
この方も変われたのかもしれない。

Eさんは、
そう考えていました。

私がEさんに伝えたこと:「求めていない方に、与えることはできません」

私がEさんに伝えたこと:「求めていない方に、与えることはできません」

私は、
Eさんにこうお伝えしました。

「求めなければ、与えられません。
求めよ、さらば与えられん、
という言葉がありますよね。
求めた方には与えられる。
でも、この方はまだ求めていないんです」

「求めないのは、
その方の責任の範囲です。
だから、そこは
受け入れてあげてください」

講師が
どれだけ上手に質問しても、
ご本人が
「変わりたい」と求めていなければ、
届かないことがあります。

それは、
講師の力不足ではありません。

その方が、
いまはまだ
そこを選んでいないだけです。

そして、
もう一つお伝えしました。

「グループで、
ほかの生徒さんとEさんの対話を
聞いてもらってください」

日曜日の生徒さんは、
深い質問をしてくれる方です。

その質問に答えるとき、
Eさんの中から
知恵が引き出されます。

一対一では
受け取ってもらえない話も、
ほかの方との対話として聞くと、
すっと入ることがあります。

周りで頑張っている人を見て、
「自分もやってみようかな」と
思えることもあります。

講師が
正面から言わなくても、
変わるきっかけは
作れるのです。

Eさんの変化:「よしよし、という気持ちで見守っています」

Eさんの変化:「よしよし、という気持ちで見守っています」

Eさんは、
「そっか」と
受け取ってくれました。

そして、
こう話してくれました。

「もう、よしよし、という気持ちで
やっています」

「どうにかして変えなきゃ」と
力むのではなく、

その方が
自分で求めるときが来るまで、
見守る。

Eさんの関わり方が、
そう変わりました。

私は、
最後にこうもお伝えしました。

「Eさんの成長のスピードに
ついてくるかどうかは、
その方の選択です」

日曜日の生徒さんのように、
一言でポンと動ける方もいる。

ぎゅっと固まって、
時間がかかる方もいる。

どちらの方にも、
講師が
自分を責める必要はありません。

そして、
これは集客の話にもつながります。

本当に変わりたい方、
ヨガを深く学びたい方に、
できるだけお客様になっていただく。

そういう方を集めていくことを
いつも意識しておくのが大切です。

変わりたいと思っていない方を集めてきて、
無理にやらせようとすれば、
それは講師の押し付けになってしまいます。

だから、
本気の方を集める。

それが、
集客です。

この事例から学べる、明日から実践できる考え方

この事例から学べる、明日から実践できる考え方

ここで、
Eさんがしたことを
振り返ってみます。

1つ目。
「来ない理由」をそのまま聞く。

来たり来なかったりする生徒さんのことを
「忙しいんだろう」で
済ませない。

「なんで参加しないんですか。
理由があるなら、それでいいんですよ」

責めずに、
ただ理由を聞く。

それだけで、
ご本人も気づいていなかった
決めごとが出てくることがあります。

2つ目。
「理由は特にない」が出たら、そこに決めごとがある。

「予定があるわけじゃないんですけど」

この言葉が出たら、
その奥に
「〜のときは、〜しない」という
決めごとが
隠れていることがあります。

日曜日の生徒さんの場合は、
「旦那さんがいるときは、
自分のやりたいことはしない」
でした。

3つ目。
やっていい理由は、相手の立場からも伝える。

「あなたが健康になることは、
旦那さんにとってもいいことです」

自分のためだけだと
遠慮してしまう方も、
大切な人のためにもなると分かると、
一歩を踏み出せます。

4つ目。
本気で変わりたい方を集める。

求めていない方に、
与えることはできません。

動けない方を
無理に動かそうとすると、
押し付けになってしまいます。

そこは、
その方の選択として受け入れて、
ほかの生徒さんとの対話を
聞いてもらうなど、
入口だけ開けておく。

そのうえで、
これから出会う方は、
本気で変わりたい方に
来ていただけるようにする。

講師が
力を注ぐ先を間違えなければ、
目の前の生徒さんにも
落ち着いて向き合えます。

同じように、
生徒さんがご自分の考えに気づいて
やりたいことを自分に許せた事例を
こちらに書いています。

→ 膝が痛くて孫と旅行に行けなかった生徒さんが、旅行を自分に許せるまで|痛みの奥にあった息子さんへの罪悪感

「なんとなく」の奥にあるものに、気づいてあげられる講師になる

「なんとなく」の奥にあるものに、気づいてあげられる講師になる

想像してみてください。

いつも平日に来てくれる生徒さんが、
週末のクラスには
一度も来たことがない。

あなたは、
レッスンのあとに
声をかけます。

「週末のクラスにいらっしゃらないのは、
何か理由があるんですか。
理由があるなら、
全然それでいいんですよ」

生徒さんは、
少し考えて、
こう言います。

「理由は……
特にないんです」

そこから、
その方が
ずっと自分に我慢させてきたことが
見えてきます。

生徒さんは、
あなたの一言で
「自分の時間を持っていい」と
思えるようになる。

そういう関わりができると、
生徒さんは
ヨガの時間だけでなく、
暮らしそのものが
少し軽くなっていきます。

なぜパーソナルヨガが
生徒さんにいちばん喜ばれるのかは、
こちらに書いています。

→ パーソナルヨガは、なぜ生徒さんにいちばん喜ばれるのか|悩みを根本から解決し、理想の未来まで一緒に歩くヨガ

最初の一歩を
3つ書きます。

ぜひ、
実践してみてくださいね。

1. 来たり来なかったりする生徒さんを1人思い浮かべる

その方が来ない日には、
何か共通点がないか
見てみてください。

曜日、
時間帯、
ご家族の予定。

そこに、
ご本人の決めごとが
隠れていることがあります。

2. 「理由があるなら、それでいいんですよ」を添えて聞く

「なんで来ないんですか」だけだと、
責められたように
聞こえることがあります。

「理由があるなら、
それでいいんですよ」と
先に添えてから、
聞いてみてください。

3. 動かない方のことで、自分を責めない

聞いても動かない方がいたら、
「いまは、
その方が選んでいないだけ」と
受け取ってください。

そして、
その方が
自分で求めるときのために、
入口を開けておいてください。

よくある質問

「なんで参加しないんですか」と聞くと、圧をかけているように思われませんか。

聞き方しだいです。Eさんは「理由があるなら、全然それでいいんですよ」と先に添えていました。来てほしいとお願いするのではなく、理由を知りたいだけだと伝わると、生徒さんは安心して本当のことを話してくれます。この事例でも、生徒さんは「予定があるわけじゃないんです」と正直に話してくれました。

家族の話にまで踏み込んでいいのでしょうか。

Eさんは、旦那さんとの関係を変えようとしたわけではありません。「日曜日は主人がいるから」という生徒さんの言葉を受けて、「1時間だけ時間をちょうだい、と言ってみてください」「あなたが健康になることは、旦那さんにとってもいいことです」と伝えただけです。旦那さんに声をかけたのも、参加すると決めたのも、生徒さんご自身でした。

何度聞いても変わらない生徒さんには、どう関わればいいですか。

この事例でも、Eさんにはなかなか動けない生徒さんがいました。私がお伝えしたのは、「求めていない方に、与えることはできない。そこはその方の責任の範囲なので、受け入れてあげてください」ということです。無理に変えようとせず、ほかの生徒さんとの対話を聞いてもらうなど、ご本人が自分で求めるときのための入口を作っておきます。

こういう気づきは、グループレッスンだけでも起きますか。

この事例で決めごとが出てきたのは、Eさんが生徒さんと二人で話したときでした。「日曜日は主人がいるから」という話は、人前ではなかなか出てきません。一方で、変わるのに時間がかかる方には、グループでほかの方の対話を聞くことが入口になることもあります。一人ひとりの理由を聞く時間と、みんなで練習する時間。その両方があると、生徒さんは動きやすくなります。

まとめ

まとめ

日曜日のレッスンに来なかった生徒さんの理由は、
予定ではありませんでした。

「旦那さんが休みの日は、
自分のやりたいことはしない」

ご本人も気づいていなかった
決めごとでした。

「理由を聞きましたか?」という私の質問を受けて、
Eさんは、
「なんで参加しないんですか。
理由があるなら、それでいいんですよ」と聞き、

「1時間だけ時間をちょうだい、と言ってみてください」
「あなたが健康になることは、旦那さんにとってもいいことです」と
伝えました。

生徒さんは、
予定のない日曜日は
参加するようになりました。

そして、
なかなか動けない別の生徒さんのことで
自分を責めていたEさんは、

「求めていない方に、与えることはできない」と受け取って、
「よしよし、という気持ちで」
見守れるようになりました。

生徒さんの「なんとなく」は、
「忙しいのかな」で
終わらせない。

その一言の質問から、
生徒さんの暮らしが
変わっていきます。

最後までお読みくださり、
ありがとうございました。

ここまで読んでくださったあなたは、
生徒さんの小さな我慢にも
気づいてあげられる講師になりたい方だと思います。

この記事の結論を
もう一度だけ書きます。

生徒さんが動けない理由は、
予定や環境ではなく、
ご本人も気づいていない決めごとに
あることがあります。

そこに届くのは、
責めずに理由を聞く一言と、
動けない方を受け入れて待つ姿勢です。

ただ、
ここまで読むと、
こんな疑問が浮かぶかもしれません。

「私の生徒さんには、
どんな決めごとがあるのだろう」

「パーソナルで、
どんな順番で話を聞けばいいのだろう」

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この記事を書いた人

株式会社ヨガコーチング 代表取締役・ヨガ講師。生徒の人生を変えるパーソナルヨガ講師育成の専門家。ヨガの収入が月1万円だった3年半を経て、週休4日・年商1000万円に。パーソナルヨガでお客様に心から喜ばれる考え方と、ヨガを本業にする道をお伝えしています。

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