「ノウハウコレクターをやめたい」ヨガ講師へ|学ぶほど不足感が増えるのは、「もっと学べばいける」という考えが出発点だから

目次

ノウハウコレクターをやめられないのは、意志が弱いからではない

こんにちは。
ヨガコーチングの阿部海渡です。

資格を取った。

講座も受けた。

ワークショップにも通った。

それなのに、
ヨガの収入も、
思い描いていた働き方も、
なかなか近づいてこない。

気がつくと、
また次の講座を探している。

「これが手に入ったら、変われるかもしれない」

そう思って申し込み、
終わるとまた
「まだ足りない」
と感じる。

学びを重ねてきたヨガ講師の方から、
こういうお話をよく伺います。

結論から言うと、

ノウハウコレクターをやめられないのは、意志が弱いからでも、学ぶ量が足りないからでもありません。

「まだ足りない。もっと学べばいける」という不足感が、学びの出発点になっているからです。

学ぶのは「自分が答えられないところ」だけで十分で、それはお客様を取ってみて初めて分かります。

今日は、
私自身が資格と講座を重ねても稼げなかった時期の話を交えて、
順番にお伝えします。

学んでも学んでも、理想が近づかないときに起きていること

学んでも学んでも、理想が近づかないときに起きていること

学びを重ねても理想が近づかない方には、
共通する流れがあります。

新しい講座に出会う。

「これだ」と思って申し込む。

学んでいる間は、
前に進んでいる手応えがあります。

ところが、
学び終えて実際にやってみると、
3か月ほどで結果が出ない。

すると、
「この方法は自分に合っていなかった」
と考えて、
また別の方法を探し始めます。

これを繰り返すうちに、
学んだことは増えていきます。

でも、
収入も、
働き方も、
最初の場所から
ほとんど動いていません。

本人はずっと頑張っています。

だからこそ、
「こんなに頑張っているのに、なぜ」
と苦しくなるのです。

原因は、「もっと学べばいける」という不足感

原因は、「もっと学べばいける」という不足感

この流れの出発点には、
いつも同じ考えがあります。

「自分はまだ足りない」

「もっと学べば、いける」

以前、
私の陰ヨガのセッションに、
とても有能で、
何でもきちんとこなせる方が来てくださいました。

その方の奥にあったのも、
この不足感でした。

何でもできるからこそ、
「能力的に足りていないから、まだ駄目だ」
「もっとこれを学んだら、いける」
と、
自分に言い続けていたのです。

不足感から学びを始めると、
どれだけ学んでも
「足りた」という場所にはたどり着けません。

学んだ分だけ、
次の「足りないもの」が見えるからです。

そして、
この不足感の奥には、
もう一つの気持ちが隠れていることがあります。

変わることへの怖さです。

学んでいる間は、
まだ準備中でいられます。

お客様の前に立って、
うまくいかない自分を
見なくて済みます。

「もっと学べばいける」は、
前に進むための言葉に見えて、
実は
今いる場所にとどまるための言葉に
なっていることがあるのです。

努力の量を成長だと取り違えている

努力の量を成長だと取り違えている

私がビジネスの師匠から教わったことの中に、
今もよく思い出す言葉があります。

ノウハウを集め続けてしまう人は、
自分が努力した分だけ
成長していると思っている、
というものです。

講座に通った時間。

使ったお金。

読んだ本の数。

それが増えるほど、
自分は前に進んでいると感じます。

でも、
成果を決めるのは
努力の量ではありません。

師匠はこれを
パーツにたとえていました。

成果を出す人は、
必要なパーツが100個あるなら、
100個そろわないと形にならないと
分かっています。

足し算ではなく、
かけ算なのです。

99個そろっていても、
1個が欠けていれば、
結果はゼロになります。

ヨガ講師で言えば、
指導の技術や知識のパーツは、
もう十分すぎるほどそろっている方が多いのです。

欠けているのは、
お客様に届ける商品や、
値段や、
お客様と出会う仕組みのほうです。

そこが欠けたまま、
すでに持っている技術のパーツを
さらに増やしても、
かけ算の答えは変わりません。

学ぶのは、「自分が答えられないところ」だけでいい

学ぶのは、「自分が答えられないところ」だけでいい

では、
何を学べばいいのか。

師匠の答えは、
とてもシンプルでした。

自分が答えられないところだけ、
学べばいい。

そして、
自分が何に答えられないのかは、
お客様を取ってやってみるのが
一番早く分かる。

頭の中で準備をしている間は、
「あれも足りない」
「これも足りない」
と、
すべてが足りないように見えます。

でも、
目の前に一人のお客様がいると、
足りないものは
驚くほど絞られます。

この方の、
この悩みに、
自分は答えられるか。

答えられないところがあれば、
そこだけを学べばいいのです。

パーソナルの相談でも、
「お客様に何をしてあげたらいいか分からなくなるときがある」
と話してくださる講師の方がいます。

その原因は、
スキルや引き出しの不足ではありません。

商品の中身は、
お客様が教えてくれます。

お客様の悩みと理想の未来を聞けば、
何をお伝えすればいいかは
自然と見えてきます。

学びの答えは、
次の講座の中ではなく、
目の前のお客様の中にあるのです。

1つ目は、次の講座の前に「何に答えられないのか」を書き出すこと

1つ目は、次の講座の前に「何に答えられないのか」を書き出すこと

ここからは、
ノウハウを集め続ける流れから抜けるために
試していただきたいことを
3つお伝えします。

1つ目は、
次の講座に申し込む前に、
紙を一枚用意することです。

そこに、
「この講座で、自分はお客様の何に答えられるようになるのか」
を書き出してみてください。

具体的なお客様の、
具体的な悩みが書ければ、
その学びは
お客様に届ける学びです。

もし、
書けるのが
「なんとなく不安だから」
「もっと自信をつけたいから」
だけなら、
その学びの出発点は
不足感かもしれません。

申し込むのをやめなさい、
という話ではありません。

自分が何のために学ぼうとしているのかに
気づくことが、
一歩目になります。

2つ目は、決めた方法を10回やってから判断すること

2つ目は、決めた方法を10回やってから判断すること

2つ目は、
一つの方法を決めたら、
結果を判断する前に
10回やってみることです。

師匠からは、
10回やって1回当たるくらいの感覚でいい、
と教わりました。

ところが、
ノウハウを集めてしまう方ほど、
1回か2回やって結果が出ないと、
「この方法が合っていないのでは」
と原因を探し始めます。

合っている方法を
2回や3回でやめてしまうのは、
とてももったいないことです。

結果が出ないとき、
多くの場合、
足りないのは方法ではなく
回数です。

新しい方法を学びたくなったら、
今の方法を何回やったかを
数えてみてください。

10回に届いていなければ、
まだ判断する時期ではありません。

3つ目は、学ぶ前にお客様を一人取ってみること

3つ目は、学ぶ前にお客様を一人取ってみること

3つ目は、
「もう少し学んでから」
と思っていることがあるなら、
先にお客様を一人取ってみることです。

完璧に準備ができてから始めよう、
と思っていると、
その日はいつまでも来ません。

不足感から始めた準備は、
終わりがないからです。

今ある知識と経験で、
目の前の一人の悩みに
向き合ってみてください。

うまく答えられないところが出てきたら、
それがあなたの
本当に学ぶべきところです。

そのとき学んだことは、
次のお客様にすぐ届けられます。

学びが、
自分を安心させるためのものから、
お客様を幸せにするためのものに
変わる瞬間です。

私も、資格と講座を重ねても月1万円だった

私も、資格と講座を重ねても月1万円だった

偉そうにお話ししていますが、
私自身が、
ずっと学び続けていた一人でした。

ヨガで人生が変わり、
海外の小学校の教師を辞めて、
ヨガを仕事にすると決めました。

資格を取り続けました。

講座を受け続けました。

世界中のリトリートに参加して、
ヨガやタントラの学びを深めました。

学びに使ったお金は、
累計で300万円です。

修行と内観を重ねたおかげで、
心はとても自由になりました。

大好きな人と結婚もして、
美しい屋久島で
暮らせるようにもなりました。

ところが、
お金だけがついてきませんでした。

仕事は、
知り合いの紹介のオンラインレッスンだけ。

1回2,000円ほどで、
月の収入は1万円ほどの時期が、
3年半続きました。

その間も私は、
「まだ足りないから稼げないのだ」
と考えていました。

だから、
また次の学びに
お金を使っていたのです。

転機は、
不思議な縁で出会った
ビジネスの師匠でした。

師匠には、
こう言われました。

「君が稼げていないのは、
ヨガの指導力や資格が足りないからではない。
ビジネスの仕組みがないからだ」

はっとしました。

私に足りなかったのは、
100個のパーツのうち、
学びとは別のところにある数個だったのです。

そこから、
新しい資格を取るのではなく、
お客様に届ける仕組みを作りました。

そして、
自分の中にあったお金のブレーキに気づいてから
1ヶ月半後に、
100万円の年間パーソナルの契約をいただきました。

このときのことは、
こちらの記事で詳しくお話ししています。

→ ヨガ講師の収入が低いときに、私がしていたこと|月1万円だった3年半と、お金のブレーキの正体

今振り返ると、
300万円の学びは
無駄ではありませんでした。

お客様に届ける場所ができたとたん、
それまでの学びのすべてが
生き始めたからです。

学びが足りなかったのではなく、
届ける先がなかっただけでした。

だから今、
クライアントの皆さんには、
「不足」から始まる学びは
私のところで最後にしていただけるように、
「自分は足りていない」という考えを
手放せるように指導しています。

ここまでの学びと経験のすべてに、
そして気づかせてくださった師匠に、
心から感謝しています。

学びは、お客様に届けたときに回収される

学びは、お客様に届けたときに回収される

最後に、
お金と仕事のお話をさせてください。

学びにお金を使うことは、
悪いことではありません。

ただ、
学びは仕入れのようなものです。

仕入れたものは、
お客様に届けて初めて、
価値になります。

仕入れるだけで届けなければ、
お金は出ていくばかりで、
いつまでも回収されません。

ノウハウを集め続けている状態は、
倉庫に仕入れた品物が
どんどん積み上がっているのに、
お店を開けていない状態に
よく似ています。

あなたの倉庫にはもう、
お客様を幸せにできるものが
たくさん並んでいるはずです。

必要なのは、
もう一つの品物ではなく、
お店を開けることです。

一人のお客様に、
今あるものを
心を込めて届けてみる。

答えられなかったところだけを
次に学ぶ。

この順番に変えたとき、
学びは不足感を埋めるためのものではなく、
ヨガの収入を生むものに変わります。

学び続けても答えにたどり着けない理由については、
こちらの記事でもお話ししています。

→ 「答えは自分の中にある」と内観してきたヨガ講師が、稼げないまま止まる理由

ぜひ、
次の講座を探す前に、
「自分はお客様の何に答えられないのか」
を書き出してみてくださいね。

よくある質問

学ぶことが好きです。学び続けることは悪いことですか。

悪いことではありません。大切なのは、学びの出発点です。「お客様のこの悩みに答えたい」から始まる学びは、すぐに仕事に生きます。「まだ足りないから」から始まる学びは、いくら重ねても足りた感覚にたどり着けません。好きな学びを続けながら、学んだことを届けるお客様を持つことが、学びを生かす一番の近道です。

自信がないまま、お客様を取ってもいいのでしょうか。

自信は、準備を重ねた先ではなく、お客様に向き合った後についてきます。私も、完璧に準備ができたから始めたのではありません。今ある知識と経験で一人の悩みに向き合い、答えられなかったところを学ぶ。その繰り返しで、自信は育っていきます。準備が整うのを待っている間は、自信を育てる機会そのものが来ません。

今学んでいる講座は、途中でやめたほうがいいですか。

やめる必要はありません。今の講座で学んでいることを誰の何の悩みに届けるのかを決めてみてください。届け先が決まると、同じ講座でも聞き方が変わり、学びがその場で仕事の準備に変わります。

自分に欠けているパーツが、自分では分かりません。

多くの方がそうです。私も、資格や講座を重ねていた間は、自分に欠けていたのが学びではなく仕組みだとは気づけませんでした。理想があるのに叶っていないなら、すでにその理想を叶えている人に見てもらい、欠けているところを指摘してもらうタイミングが来ているということだと、私は考えています。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

ここまで読んでくださったあなたは、
学びに時間とお金を注いできたからこそ、
それをヨガの仕事として
きちんと実らせたい方なのではないでしょうか。

この記事の結論を
もう一度だけ書きます。

ノウハウコレクターをやめられないのは、
意志が弱いからではありません。

「まだ足りない。もっと学べばいける」という不足感が、
学びの出発点になっているからです。

学ぶのは、
自分が答えられないところだけで十分です。

ただ、
自分に欠けているパーツがどこなのかは、
自分ひとりでは
なかなか見えません。

私自身も、
ビジネスの師匠に指摘してもらうまで
気づけませんでした。

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この記事を書いた人

株式会社ヨガコーチング 代表取締役・ヨガ講師。生徒の人生を変えるパーソナルヨガ講師育成の専門家。ヨガの収入が月1万円だった3年半を経て、週休4日・年商1000万円に。パーソナルヨガでお客様に心から喜ばれる考え方と、ヨガを本業にする道をお伝えしています。

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